McDSPの人気製品を選りすぐって収録したバンドルProject Studio 2。でもどんな道具も使い方を深く知ってこそ真価を発揮できるというものですよね。ここではProject Studio 2に含まれるAnalog Channel LEのTips、使用例などをご紹介します。
Analog Channel LEはフルバージョンのものと同じく、アウトプットは一定にしたまま他のパラメータをコントロールできます。まずはこの機能を使って、Analog Channelのディストーション特性を把握しましょう。アウトプットセクションのAutoボタンをオンにして、インプットを思い切り上げてみると。。。アウトプットをオーバーロードすることなく、独特のディストーション・エフェクトが得られますよね。これはテープマシンでしか再現できない効果ですよ!
プロオーディオの世界では使われ過ぎな気もする「暖かい音」という表現、これもAnalog Channel LEが得意とするところ。マスタートラックや他のトラック(ドラム等が良いかもしれません)にインサートしてみましょう。お好みのモードを選択したら、インプットを少しだけ(+3dB前後)上げます。アウトプットがクリップしないように注意してください。気に入ったところで、バイパスして元の素材と較べてみると、わずかに「暖かさ(ああ、使ってしまった!)」が加わっているはずです。
アナログ・テープマシンでよく使われる手法に、マシン自体をコンプレッサーとして使用するというものがあります。インプットを3-6dB程上げて入力することで、アウトプット側がわずかにコンプレッションされます。Analog Channelでこれを再現するには、まずオートアウトプット・モードをオンにした状態で、歪みがわずかに聞こえる程度までインプットを上げ、今度はそこから4-6dBまで下げていきます。このレベルでもAnalog Channelのアルゴリズムはインプットを検知して、僅かにコンプレッションがかかります。VUメータの「GR (ゲインリダクション)」でどの程度のコンプレッションが効いているか、確認しましょう。
Analog Channelを通すことでコンプレッション効果が得られますが、もちろんこれはコンプレッサーではありません。コンプレッサーはスレッショルド値を設定することで、いつコンプレッションがかかるか(もしくはかからないか)を決定しています。Analog Channelは、クラスA アンプやテープマシン等と同じく、スレッショルド値を持ち合わせていないため、通常のコンプレッサーとは非常に違ったキャラクターを素材に与えることが出来るわけです。ぜひお試しあれ!
Colin McDowell
コリン・マクドウェル
McDSPの創設者であり、同社のCEO兼チーフプログラマー。IBM、Digidesign、ドルビーラボラトリーズ、といったデジタル・オーディオ業界の第一線で10年以上にわたり、DSP開発に携わるエンジニアとして活躍してきました。TDMシステムのプロトタイプ開発にも参加し、ドルビー・エンジニアリングチームの一員としてその年のエミー賞を受賞しています。
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